コールセンターをプロフィットセンター化する4つのポイント!顧客獲得・売上向上の方法を紹介

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画像:コールセンターをプロフィットセンター化する4つのポイント!顧客獲得・売上向上の方法を紹介

これまで「コストセンター」という扱いだったコールセンターは、市場の激しい競争の中で「プロフィットセンター」という位置付けへの転換が求められています。商品やサービスの価値だけでなく、顧客体験価値が重要視される現代において、顧客と直接関わるコールセンターは重要な役割を果たします。

しかし、重要性が分かったとしても簡単に変えられず、さまざまな課題に悩まされている企業も多いのではないでしょうか。そこで今回の記事では、コールセンターをプロフィットセンター化するポイントと、利益向上に有効なシステムについて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

プロフィットセンターとコストセンターの違い

画像:プロフィットセンターとコストセンターの違い

組織や企業運営を行う際に、各部署の位置付けを判断する考え方として「プロフィットセンター」と「コストセンター」があります。現在は、商品やサービスそのものを売る時代から顧客体験の向上が重要視されるため、これまでの部門の位置付けを考え直す必要があります。まずは、2つの違いを正しく理解しておきましょう。

プロフィットセンターとは

プロフィットセンターとは、企業の中で利益を生み出す責任が発生する部門を指します。例として、営業や販売など利益に直結する部署がプロフィットセンターと考えられています。利益を計算する必要があるため、収益とコストの両方を集計するのが一般的です。

プロフィットセンターの目的は企業の利益を最大化させることにあり、そのためのミッションが与えられます。営業部門は代表的なプロフィットセンターですが、見方によってはコールセンターや生産工場などコストセンターとされていた部署を「売上に貢献する部門」と考えることが可能です。

コストセンターとは

コストセンターとは、利益を生み出す仕組みのない部門を指します。代表的な例として、人事や経理などがコストセンターに該当すると考えられています。コストセンターでは業務に関わる費用のみを集計するため、経費削減や業務効率化が求められる部門です。

収益を生み出すことはありませんがサービス品質に関わるため、企業にとって大切な部門であるのは変わりません。また、コストセンター単体では利益に直結しなくても、プロフィットセンターを支える重要な役割を果たしています。

コールセンターをプロフィットセンターと捉える企業が増えている

画像:コールセンターをプロフィットセンターと捉える企業が増えている

各部署をプロフィットセンターとするかコストセンターと位置付けるかは、企業によって分類の仕方が異なります。これまでは多くの企業でコールセンターをコストセンターとしていましたが、データ活用や顧客体験価値の重要性からプロフィットセンターとして運用される傾向が強くなってきました。

コールセンターをコストセンターと捉えると、どうしても経費削減や業務効率化だけに注力してしまいます。しかし、コールセンターに寄せられる貴重な「お客さまの声」を活かした企業戦略は、より顧客体験価値の高い商品やサービスの提供に繋がるでしょう。こうした考えから、コールセンターは単なる問い合わせ対応ではなく、企業の利益向上の起点となる運営が求められています

コールセンターのプロフィットセンター化には顧客体験価値の差別化が重要

画像:コールセンターのプロフィットセンター化には顧客体験価値の差別化が重要

コールセンターは直接売上に貢献しない部署であることから、これまではコストセンターと認識されてきました。しかし、モノが溢れる現代社会では商品やサービスのみでの差別化は難しく、顧客体験価値の重要性が注目されるようになったため、コールセンターの位置付けが見直されています。

顧客体験価値は、商品の購入やサービス利用におけるすべての体験で評価されることが特徴です。現在はECサイトの充実や感染症対策としてネットショッピングを利用する方が増え、顧客とのタッチポイント(接点)が多様化しています。そのような状況の中で、コールセンターは貴重な顧客接点の場です。

丁寧なサポート、迅速な問題解決など良質な顧客体験を提供することで、企業のブランディング成功やリピーター獲得に貢献します。また、問い合わせ内容や対応履歴は企業にとって貴重なデータです。コールセンターに集まった情報を分析し、商品開発やサービス改善を行うことで企業の収益アップに繋がります。

コールセンターのプロフィットセンター化を実現するためには、顧客体験価値を向上し競合他社との差別化を図ることが重要です。そのためには、コールセンターに集まる情報を企業戦略に活かせる仕組み作りが欠かせません。他部署との連携を強化し、企業全体でプロフィットセンター化の実現を目指すことが大切です。

コールセンターをプロフィットセンター化する4つのポイント

画像:コールセンターをプロフィットセンター化する4つのポイント

コールセンターが企業の収益向上に繋がる重要な部門と理解していながらも、実際にはプロフィットセンター化がうまくいっていないケースが多いです。そこで、この章ではプロフィットセンター化をスムーズに進め、企業の利益を最大化するコールセンター運営を目指すためのポイントを紹介します。

売上に繋がるKPIの設定

コールセンターでは、業務効率化や顧客満足度に関わるKPIを重視する企業は多いでしょう。とくに、慢性的な人材難に悩まされている企業が多いため、業務効率化を図りたいと考えるのは当然です。また、コールセンターへの問い合わせの多くは、商品の不具合やサービスへの不満です。そのため、顧客が抱える問題をスピーディに解決し、不満を取り除く対応が求められます。

業務効率化と顧客満足度は、コールセンターにとって重要なKPIであるのに違いはありませんが、プロフィットセンター化したい場合は、さらに売上に繋がる指標の設定が必要です。プロフィットセンター化に必要なKPIは、主に以下のようなものがあります。

  • 問い合わせ後の購入率・成約率
  • 解約阻止率
  • リテンション率(継続率)
  • アップセル・クロスセルの成約率・件数・金額など

これまでのKPIに加えて、売上への貢献度が分かる指標を取り入れることで、コールセンターのプロフィットセンター化成功に繋がります。

事業戦略の浸透

コストセンターとの認識が強いコールセンターのプロフィットセンター化を実現するためには、まず従業員の意識変革が重要です。自分たちが行う取り組みが、企業の利益にどのように関わっているかを知ることで、積極的かつ前向きに業務を行えるでしょう。また、事業戦略を企業全体に浸透させ、業務への取り組み方や方向性を正しく理解し、納得して働ける環境づくりが大切です。

他部署との連携強化

コールセンターをプロフィットセンター化するうえで、他部署との連携はこれまで以上に重要となります。売上に貢献する部署であるとはいえ、例えばお問い合わせ受付業務のコールセンターの場合は、直接的な収益を上げることはできません。コールセンターが売上に貢献するには、収集した情報を活用できる部署へ共有する必要があります

また、コールセンターは顧客ロイヤルティを向上することで企業の利益に貢献します。そのため、問題のスムーズな解決による顧客体験価値の向上が必要不可欠です。データ活用や顧客の問題解決には、他部署との連携は欠かせない重要なポイントとなります。

優秀な人材の確保

コールセンター運営において欠かせないのが「人材」です。しかし、単に人数が揃えば成り立つという業種ではありません。優秀なSV(スーパーバイザー)や、オペレーターを確保することが重要です。

しかし、コールセンターの人材不足は多くの企業で問題視されています。そこで、クラウドPBXを利用して在宅コールセンターの仕組みを整備し、柔軟な働き方と従業員体験の充実を図ることで、優秀な人材を雇用でき売上拡大が期待できます

コールセンターをプロフィットセンター化するならアウトソーシングがおすすめ

画像:コールセンターをプロフィットセンター化するならアウトソーシングがおすすめ

コールセンターの慢性的な人材不足は、各企業で大きな課題となっています。そこで、企業内で十分なオペレーターを配置できない場合はアウトソーシングを検討するのも1つの手段です。

コールセンター受託業者は優秀なオペレーターを揃えているので、質の高いプロフィットセンター化が期待できます。また、オペレーターの業務支援や情報共有などプロフィットセンター化に必要なシステム構築も容易となり、コールセンター運営に関わる費用を抑えられます。

コールセンターのプロフィットセンター化に有効なシステム5選

画像:コールセンターのプロフィットセンター化に有効なシステム5選

コールセンターのプロフィットセンター化を実現するためには、業務効率化や顧客満足度の向上が欠かせません。また、他部署との情報共有やスムーズな問題解決にはツールの活用が必要不可欠です。そこで、この章では利益を意識したコールセンター運営に有効な5つのシステムについて解説します。

CTI(Computer Telephony Integration)

CTIとは、コンピューターと電話を連携させて顧客対応をスムーズにするシステムです。CTIに搭載されている機能には、以下のようなものがあります。

  • 着信呼自動配分:着信時に空いているオペレーターへ均等分配する
  • 予測発信:登録してある電話番号に自動発信し、相手が出たらオペレーターに繋ぐ
  • 通話録音:通話内容を自動録音して保存する
  • ポップアップ:着信時に顧客情報を検索し、オペレーターのパソコンに表示する
  • モニタリング:オペレーターの稼働状況を確認する

これらの機能を利用することで、コールセンターの業務効率化が推進されます。さらに、素早く過去の問い合わせ履歴を確認できるため、スムーズな顧客対応が可能です。スピーディな問題解決は顧客満足度も高まるため、顧客離れを防ぎリピート率アップに貢献します。

ACD(Automatic Call Distributor)

ACD(着信呼自動分配装置)とは、着信時に適切なオペレーターへ振り分ける機能です。オペレーターへの振り分けが最適化されることで、ロスのない分配が行われコストの無駄を省けます。

また、自動で着信振り分けを行うことで、待ち時間の短縮や一次解決率アップに繋がり顧客満足度の向上に貢献します。ACDはオペレーター業務の効率化やコスト削減が期待できるので、プロフィットセンター化を進める際に有効なツールと言えるでしょう。

通話録音

通話録音機能を利用することで、顧客対応終了後に会話の内容を確認できます。録音機能があることで、不適切な発言防止やオペレーター教育に役立ちます。また、顧客とのトラブルが発生した場合でも状況を正確に把握できるので、スピーディな対応が可能です。

さらに、通話内容の音声分析を行うことで、顧客のニーズや商品・サービスの評価を可視化できます。顧客対応の品質向上に加えて、利益を意識した取り組みに繋がる通話録音機能の導入は、コールセンターのプロフィットセンター化に大きく貢献するでしょう。

VOC(お客さまの声)分析サービス

チャットボット

チャットボットとは、シナリオ設定や人工知能を活用した自動会話プログラムです。24時間365日、いつでも顧客からの問い合わせに対応できます。また、顧客の自己解決率を上げることで、コールセンターへの入電数削減に繋がります。

入電数が減ることにより、応答率の向上やオペレーターの人員削減が可能です。チャットボットを導入することで、コスト削減に繋がり利益向上が期待できます

CRM(Customer Relationship Management)

CRMとは、顧客情報を一元管理するシステムです。これまでの顧客の基本情報に加え、購入履歴や問い合わせ履歴などを管理できます。CRMを活用することで、企業が顧客と築いてきた関係性を瞬時に把握することが可能です。

また、AIを搭載したCRMを活用することで、顧客の行動パターンを分析し営業活動に活かせます。人的コストを抑えつつ、商品開発やサービス改善ができるので売上拡大が期待できます。プロフィットセンター化を進めるうえで、CRMは欠かせないシステムの1つとなるでしょう。

これからのコールセンターはプロフィットセンターへの変革が重要

画像:これからのコールセンターはプロフィットセンターへの変革が重要

これまでのコールセンターは、コストセンターと位置付けられていました。しかし、商品やサービスの差別化が難しい現代社会では、企業の利益に貢献するプロフィットセンターとして注目されています。その背景にあるのは、顧客体験価値を向上させるデータ活用の重要性です。コールセンターに寄せられる顧客の声や情報を分析しデータ化することで、競合他社との差別化を図り競争優位を確立することができます

商品やサービス自体での差別化が困難な現代では、売上に貢献するコールセンター構築が求められています。「NTTネクシア」では、次世代コンタクトセンターとしてあらゆるデジタルダイアローグを組み合わせ、顧客に合わせた体制の構築が可能です。コストセンターからの脱却を課題に感じている企業は、コスト削減と顧客体験価値向上の両立を実現できる「NTTネクシア」へお気軽にご相談ください。

次世代型コンタクトセンター

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